お知らせ

むつみ会

むつみ会

令和2年度 親の学び講座・第1回むつみ会委員会

日時:11月28日(土)14:00~16:00
会場:第一体育館

親の学び講座
1 会長挨拶(小林会長)
2 講演
 演題:「アドラー心理学から学ぶ親のあり方」
 講師:坂本美奈子氏(臨床心理士、NPO法人りばてぃOne代表)

○講演要旨
 思春期の高校生は心理社会的発達段階(エリクソン)の青年期にあたる。子どもは抱きしめて愛情を示さなければ周囲に不信感を抱く。自我同一性、同一性拡散という心理的課題を持つ時期である。またアイデンティティを確立していく時期であり、自分は何者なのか、どんな性格か、将来何をやりたいのかといった自分探しを行う。最近は結論が早い傾向があり、感覚で合うか合わないかということをすぐ判断することが多い。
 アドラー心理学はフロイトのように過去や原因を探すのではなく、未来の話をする心理学である。目の前の人の話を聞いて建設的な自己決定をするために全体を見て肯定的に物事を捉える方法をとる。
 日々の生活の中で課題の責任は子どもにあるのか、親にあるのか見極める必要がある。10歳を過ぎたら指示を出すのではなく解決させる方法をとるべきである。子どもに口を出すと自分で解決できず、人のせいにし、反抗的になり親は忙しくなる。先回りばかりすると子供は失敗することが怖くなるので、親も子どもも自分の課題に専念すべきで、失敗させる大きな心も必要である。一生世間体で生きていくことはできない。子どもが何か頼んできたときは共同の課題になり協力して良い。
 勇気づけの言葉がけを心がけたい。寄り添う言い方、私(アイ)メッセージ、肯定的表現、できているところに注目するといった方法である。話してくれてありがとう、あなたはそうしたいのねといった目線で話し、褒める、叱るといった言葉は評価的態度になりがちなので勇気づけで共感的態度を示し、他人の評価を気にしない。ライバル意識を刺激するのは精神的な健康を損ねる大きな要因である。共同体感覚を育てていきたい。「明元素」を使った公的メッセージを示していきたい。兄弟は隣り合わせと同じパターンになりにくいということも頭の片隅に置いておいてほしい。

○保護者感想
 たくさんのご感想をありがとうございました。一部をご紹介します。
 ・思い当たることがたくさんあり参考になりました。あっという間に時間が経ちました。(同様の感想多数)
 ・言葉が心に沁み込んで行きました。一つずつ実践し子供たちを勇気づけたいです。
 ・「誰の課題?」のクイズでずいぶん気持ちがすっきりしました。
 ・子供の課題なのに親の課題にしていることが多いことに気付きました。
 ・課題を分類し、「明元素」の言葉を使うよう意識したいです。
 ・ストレス度が10%下がりました。
 ・褒めると勇気づけの違いに目からうろこでした。
 ・言葉選びの難しさ、重要さを感じました。アイメッセージを実践します。
 ・頭で考え直さなくても、さらりと一言が出るようになりたいと思いました。
 ・「親に見せる顔と本心は違う」が印象的でした。子供が考え表現できるように接したいです。
 ・「出来ていないところの一歩手前は出来ているところ」に納得です。
 ・アドラー心理学を学んだことがあり実践中です。今日の説明はとてもわかりやすく理解が深まりました。
 ・職場においても実践したいです。

○質問
 Q1 富高生は時間が無く失敗する(させる)余裕がないと思います。
 Q2 自己責任と思っても放っておけなくなります。
 Q3 「40点‥」の例(注.たとえ不本意な点数であっても、前回からの伸びなどに着目して褒めることが出来る)は余り納得できませんでした。本人の受け止め方の度合いにもよるのでは?
「出来ていることに注目する」は理解できますが、実際にかける言葉はさじ加減が難しいと感じます。
 Q4 勇気づけは職場でも同じですか?上司としての立場がありつい評価に目が行ってしまいます。

○回答
 坂本先生より、お答えをいただきました。
 A1 時間がないようでしたら子供に自己決定はさせてあげたいですね。
 A2 放っておけないのは親の課題ですね。課題の分離をしましょうね。
 A3 その通りですね。できているところに親が気がつくところからスタートですね。
 A4 もちろん職場も同じです。 今の時代は縦のリーダーでなく、サーバントリーダー(横のリーダー)が良いようですね。
3 謝辞(田近副会長)

第1回むつみ会委員会(クラス委員)
4 校長挨拶
5 概況説明
 ・部活動活躍状況及び行事報告 特活部長
 ・本校の進学状況 進路指導部長
6 諸連絡
 ・第2回むつみ会委員会(予定) 令和3年2月19日(金)
  (コロナの状況を注視し決定します。)
7 閉会挨拶(齋藤副会長)

月別アーカイブ
TOP